LDL-コレステロールを下げる

   LDL-コレステロール値(悪玉コレステロール)を下げるには、食生活の改善と運動が大切ですが家族性高脂血症も下がるのか? 

BMIは21、ウェストは80cm、若干お腹はぼっこりしているがメタボではない。残業は月に10時間程度、タバコは吸わないし食生活も家食中心で晩酌はしない。生活習慣の乱れはないと自負しているにも関わらず、健康診断でコレステロールが高いと指摘された。

医師が言うには、原因として考えられるのは家族性(遺伝)の高脂血症(脂質異常症)とのこと。

祖先は日本人ではなくアラスカとかの寒い地方の人なのか!?と疑問は残るが、姉兄もコレステロールが高いようなのでそこは追及しても仕方がない。 しかし、先生の言うように家族性高脂血症ならばコレステロール値は薬でしか下がらないと諦めるのか、食事療法と少しの運動で改善できるのか。まだまだ健康でいたい中年世代としてはLDL-コレステロール値を下げコントロールする方法を考えて実践するしかないようです。

3つの食生活改善点

LDL-コレステロールLDL-コレステロールが高い場合には、まず食生活の改善が必要になります。 急に運動を始めることは出来ませんが、食生活の改善は今日の昼食からでも可能です。

・基本は以下の3点
1.摂取するエネルギーを控える
2.摂取するコレステロールを控える
3.食事のメニューを工夫する


1.摂取するエネルギーを控えるとは

1日の適正な摂取カロリーは以下の式で求まります。
式)基礎代謝基準値×標準体重×身体活動レベル指数 = 1日の摂取カロリー
詳細は以下です。

【基礎代謝基準】人の1日の基礎代謝量
男性:30〜49歳->22.3kcal 50歳以上->21.5kcal
女性:30〜49歳->21.7kcal 50歳以上->20.7kcal

【標準体重】
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

【身体活動レベル】
低い:指数1.5 (生活の大半が座った状態で移動も少ない。デスクワーク中心であまり外出しない。)
普通:指数1.75 (座った状態でする仕事が中心。立ってする作業や通勤、買い物や家事、軽い運動習慣がある。)
高い:指数2.0 (立った状態でする作業や移動が多い。あるいは運動習慣がある。)

例) 身長が171pで45歳、事務職で通勤は車で運動習慣なしの男性の場合

22.3×64.33×1.5 = 2,152(kcal) 左記の計算で適正な摂取カロリーが求まります。

2.摂取するコレステロールを控えるとは

コレステロール摂取量は1日300mgに抑えるのが目標になります。

例えば、卵黄(鶏)のLサイズ1個(約20g)の場合、含有量は260mgです。 たらこなら1腹(70g)で245mg、ししゃも(生干し)1匹(50g)で115mgです。

朝食にししゃも2匹に目玉焼き、美味しそうな朝食ですが1日の摂取量を朝食のみで上回るわけです。

3.食事のメニューを工夫するとは

考え過ぎると難しいですので、肉料理を減らして魚料理を増やすことを心がけます。 また、野菜も出来れば温野菜、もしくは生野菜を摂取することも大切です。

魚に含まれるDHAやEPAにはLDLコレステロールを上げず、中性脂肪を下げる働きがあります。 摂取量を抑えるだけでは守りの姿勢です。 DHAやEPAを摂取することによる攻めの姿勢が必要です。

スーパーで魚を買うと高いため毎日魚とは行きません。DHAやEPAはビタミンで補給する考え方も必要になります。 DHAやEPAに総合ビタミンをプラスすることで効果がさらに高まるようです。

運動習慣をみにつける

LDL-コレステロール家の前にある車に乗り込み車で通勤し、会社の駐車場にとめ社屋に入る。 会議室もトイレも近くにあり、1日中パソコンの前で仕事。そんな日常では運動不足以外の何物でもありません。

昼休憩にウォーキングしている人もいますが、汗だくになりたくありません。

しかし、考えてみましょう。コレステロール値は血中の話です。

ウォーキングしている人はなどは一般的にダイエットやメタボ改善のためウォーキングをしています。その際、体脂肪が燃えだすのが20分以上の運動と言われているのです。 ですが、実際には血中の脂肪分を燃やすのは5分の運動でも10分の運動でも良いのです。

また有酸素運動と言えばウォーキングとか水泳とかを思い浮かべますが、仕事から帰ってウォーキングや水泳に出かけるのは大変です。家は狭くてウォーキングマシンを置く場所がない方も多いのではないでしょうか。

そこでお薦めなのが『踏み台昇降』です。 踏み台昇降も立派な有酸素運動になります。 雨などの天候にも左右されず、出かける必要がありません。

踏み台昇降ならば、5分程度を数回に分けることも可能ですし、歯磨きをしながらでもできますね。

これらを継続して家族性高脂血症(遺伝的LDL-コレステロール)と向き合いたいと思います。

話題のピックアップ

【糖尿病の予防に効果的なのは?筋トレ vs 有酸素運動】

ハーバード公衆衛生大学院の研究者らが一般内科専門誌に報告した試験結果によると、スクワットなど一般的な筋トレでも「単独」で2型糖尿病の発症リスクを下げることがわかった。試験では、およそ3万2000人の米国男性(年齢40〜75歳)を1990年から2008年にかけて追跡調査。糖尿病を発症した2278人について飲酒やテレビ視聴時間、糖尿病の家族歴などの影響因子を排除した上で、運動の効果を解析している。

その結果、全く何の運動もしない人の糖尿病発症リスクを1とすると、1週間で合計60分未満の筋トレを続けている男性は発症リスクが12%低下。60〜149分では25%、150分以上、つまり1日30分の筋トレを週の5日間以上継続している男性では、34%も糖尿病発症リスクが低下していたのだ。

Yahoo!ニュースより抜粋